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低用量ピル普及推進委員会

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太る!ガンになる!不妊になる!はもはや都市伝説

太りません

ピルはダンサーやモデルも飲んでいるくらいで、ピルの成分そのものに太る作用はありません。
ピルが「太る」というのは高用量時代の“イメージ”であって、 現在の低用量ピルで太ったと感じた場合は、例えば、

 

服用初期に若干むくみが出たのを太ったと思ってしまった。

服用前にはあったPMSによるイライラや精神不安定、生理痛などの煩わしさがなくなって規則正しい生活になった。

「もしかして妊娠かも?!」の不安などがなくなったことで食欲が増加し、気づいたら体重が増えてしまった。

・・・ということも考えられなくもありません。

もちろん、人間の身体に絶対はありませんので、本当にピル服用と同時に太り、やめたら痩せる人もいるかもしれません。
その場合は服用するメリット・デメリットを比較して飲むかやめるか考えればよいと思います。
誰もが「ピルを飲めば太る事は必至」ということはありませんので、心配しないでください。

2006年発表のコクラン・レビューでも、ピル服用者/非服用者、違うホルモンの種類、違うホルモン量などを比較した実験で、6周期服用しても体重増加の差は認められなかったという調査結果で証明されているんですよ。

 

実はガン予防になっています

ピルで乳がんになりやすくなるいう心配は、まったく関連性がないことが証明されています。
むしろ、半年でもピルを飲むと卵巣がん、大腸がん、子宮体がんの発症率を低下
させてくれるんですよ。

 

不妊治療に応用されています

ピルで生理を操作したり排卵を止めることが、体に悪いイメージがあるのでしょう・・・。ピルはむしろ働きすぎている現代女性の卵巣を休ませて、本来あるべき自然な排卵状態をキープしてくれているのです。
避妊薬のピルが赤ちゃんを作るための不妊治療に使われているのはご存知でしょうか?
実はピルって、服用中は確実な避妊効果を発揮しますが、それをやめればそれまで休んでいた卵巣からよい状態の卵子が作られ、理想的な妊娠が期待できるのです。

副作用が怖い薬では?

飲み始めに、体がホルモン接種に慣れていないせいで起きる吐き気や頭痛をよく聞きますが、多くは1週間程度で改善されるようです。
心配であればピルと一緒に最初から吐き気止めを処方してもらったり、市販の乗り物酔い用の吐き気止めを併用できます。

5%以上のマイナートラブル 0.5〜5%の
マイナートラブル

乳房痛、乳房緊満感
悪心、嘔吐
頭痛、偏頭痛
不正出血

発疹、掻痒感
浮腫
血圧上昇、心悸亢進
食欲不振、口内炎、腹痛、下痢、便秘
倦怠感、めまい、いらいら、抑うつ
乳汁漏
ニキビ、しみ
視力障害(網膜血流障害による)
コンタクトレンズが調整不良になることがある(角膜肥厚のため)

<参考資料>
「臨床産婦人科」2006. Vol.60 No.12 ピル―エビデンスに基づいて新ガイドラインを読み解く
「低用量ピル適正使用マニュアル」堀口雅子 じほう